日本人の英語に対する関心は強く、英会話スクールの数の多さからもそれがわかります。にもかかわらず、英語を自分のものにして使いこなせる人が少ないのは、やはり途中で挫折してしまうことが多いからではないでしょうか。確かに、普段、生活するうえで使っているわけではない言語を覚えるのは一苦労ではあります。けれども、ただでさえ大変な作業をさらに困難にしているのは自分自身である場合が多いのです。私の講義を受けていた生徒の中に、とても汚い英和辞書を持っている女子学生がいました。その女性は今風のおしゃれできれいな女性なので、その辞書がひどくミスマッチな気がしました。私が「ずいぶん使い込んであるのね」と言うと、彼女は「その割には、英語が上達しなくて」と照れ笑いをするのです。日本の中学・高校では、辞書は引くことで英語が上達すると教える教師もいて「辞書が汚い」ということは、「よく勉強をしている」というほめ言葉になっている学校もあるのだとか。私からすれば、辞書などは、教えてくれる人がいないときに使う代用品にすぎません。ですから、講義中でも、わからない単語があったら私に尋ねなさいとまで言いますが、聞く学生は1人もいません。恥ずかしいからでしょうか、こっそり辞書を引いているようです。一語一語、辞書を引き、それらの言葉をつながあわせて訳していたら、時間はいくらあっても足りません。それならば、日本語の意味を先に知ったうえで、1センテンスを何度も声に出して聞き、1つの表現方法として覚えこんでほしいもの。そうすれば、その表現を活かせる場に出会ったとき、口からスツと英語が飛び出してくるはずです。ボキャブラリーが豊富なことは大変すばらしいことで、数を知っていればそれだけ、英語表現のバリエーションが増します。けれども、これから、英語を使いこなそうと思う大人は、まず文章をまとまりで覚えることを優先したほうが効率的です。そもそも、辞書を引いただけで本当に単語を覚えることなどできるのでしょうか。辞書を引いて単語を見つけるのに時間がかかっても、日本語の意味を一瞬見ただけで、すぐ次の単語調べに取りかかるのですから、その単語に接している時間はそれほど長くありません。そんな時間に覚えられるはずがありません。本気で単語を覚えようと思うなら、1つの単語を何度も発音したり、日本語の意味を声に出して読んだり、紙に何度も書き写すなどしなくては、とうてい無理だと思います。私自身、ボキャブラリーを増やそうと決めた学生の頃、夏休みをかけて辞書の単語をAから順番に読んでは頭に入れたものです。つまり、辞書で単語を覚えるためにはそこまでする必要があり、中途半端な苦労ならしないほうがマシ。大人はもっと肩の力を抜いてスマートに、近道を通って英語をマスターしようではありませんか。辞書に頼るのではなく、パラグラフ(段落)単位で意味をつかみ、テープを聞いて理解する。この方法を用いることを、私は強調したいと思います。
[参考サイトのご紹介]
オンライン英会話のぐんぐん英会話
http://www.gge.co.jp/