「受験は無駄だ。特に中学受験なんて子どもに悪影響しか及ぼさないものだ」と言う人はまだまだ多いでしょう。こういう人たちの論拠は何かというと、「受験勉強なんて、覚えなくちゃいけないことが決まっていて、それをただひたすら子どもの頭に詰め込めばいいものだ」というものです。確かに、中学受験というハードルを越えるための方法が、決まった学習内容をひたすら子どもの頭に詰め込むだけなら、中学受験は無駄です。なぜなら、そんな方法は、子どもたちが将来社会に出た時、目の前に立ちはだかるハードルを越えるために、何の役にも立たないからです。社会では、一定のルールの元に何らかのハードルがあって、それをクリアーしなければ次に進むことはできません。ハードルをクリアーできれば成功、できなければ失敗、そもそもハードルに挑戦しなければ何もはじまらない。このことに関しては、中学受験も仕事もオリンピックも全て同じです。何か課題が与えられ、その課題をクリアーしていくためにはどうしたらいいのか。その戦略を自分の頭で考え、あきらめずに実行していく力は、人間が生きていくために必要不可欠な基礎基本であり、それは社会のどんな分野でも生かされる力です。その育成の機会として中学受験をとらえれば、「中学受験は無駄だ」などという発言は絶対に出てこないはずです。「目の前のハードルをクリアーしないと成功はできない」。そのことを子どもに教える絶好の機会。それが中学受験です。最近の受験を取り巻く社会情勢は、子どものためになる変化をもたらしてくれました。少子化による諸問題はさておき、日本の18歳人口が減ってきたことは、少なくとも受験にとっては良い環境です。