業績が好調なときは、商品を発注するライセンサーもライセンシーも発注量が増えているから、強気な態度でメーカーに対する。もちろん、一円でも安く商品をつくらせようとするのは当然のビジネス戦略といえよう。しかし、「モノがなければブランドに非ず」であり、実はブランドはメーカーに支えられている、という事実をゆめゆめ忘れてはならない。業績がよいときにメーカーと真の信頼関係を築いていたために、ライセンサーやライセンシーの業績が悪化したときに、メーカーが支払いサイトを大幅に遅らせてくれたり、格安の値段で商品を供給してくれたり、大いに助けられた、という美談も少なくない。ところで欧州、とくにイタリアにはいわゆる。とうちゃん、かあちゃんがアトリエで、ニット、シャツ、革小物、バッグ、靴等など、すばらしい技術を継承しているところが少なくない。数人からせいぜい数十人規模の小さなアトリエには、先祖代々継承している技術と感性が宿っている。
[注目ブランド]
mic革小物
http://www.mic1978.com/
そうしたアトリエのひとつであるA社というシャツ工場の社長であるパオロに、「何であなたたちイタリア人は、いつの世も世界一素敵な製品をつくることができるのか?」と質問したら、「それは、この美味しい料理と、空の色と、それからこれだよ」と、かたわらに座っている金髪の秘書の肩を抱きながらのたまうのであった。ちなみにこのパオロ、とうに還暦を超えて、孫もいる。日本でいったらお爺さんだ。しかしアルマーニのジャケットにジャガー・ルクルトの時計、それにアウディA8を操り、つねに若いガールフレンドとのアヴァンチュールに余念がない。つまり色気を失わないから、婦人モノにいつもセクシーさを取り入れることを忘れない、というわけだ。まさにこれこそ人生を楽しむイタリアンスピリッツといえよう。