楽天などのショッピングモール

2011.05.26

楽天などのショッピングモールが出店者目線であるのと比べると、その違いは明らかだ。よく知られているのは、アマゾンの特許である「ワンクリック」や協調性フィルタリングを利用した「レコメンデーション(推奨)」、そして「レビュー」などで、これらはみな、アマゾンのソフトウェア開発が「消費者目線」であることを示している。アマゾンの消費者目線は他にもある。消費者のブログなどからリンクを張るアソシエイト(アフィリエイト)プログラム。もその一つだが、案外見落とされやすいのがマーケットプレイスである。アマゾンのサイトで和書検索をすると、アマゾンが管理する新刊本のほかに古書も並んで表示される。出版社のビジネスを脅かすかのようなこうしたしくみは、サービス提供者(アマゾン)が消費者目線を持っていなければ生まれようがない。消費者が新刊本を買うにせよ古書を買うにせよ、一定のマージンは必ずアマゾンに落ちることになるのだが、かといって、アマゾンだけが利益が上がるのではなく、このしくみは消費者にも便益がある。当然、マーケットプレイスの出店者はアマゾンの利用者でもある。つまり、「アマゾンで買ったものはアマゾンで売って、さらにまたアマゾンで買って……」という、アマゾンを芯棒にしてぐるぐる回るサイクルによって、このコミュニティーの参加者が広く薄く利益を享受できるようになっているのである。